文化遺産に認定された
JARA HONEYの生産技術
最近では野生の蜜蜂を用いた純粋な天然ハチミツの生産はほとんど見受けられなくなりましたが、ジョージアでは約120の養蜂家だけが古代からの伝統技術を引き継いで生産をおこなっています。
ただジャラハニーは、ジョージアで生産されたハチミツすべてを「JARA HONEY」とは呼べません。
JARA HONEYは、Jara Beekeepers Associationの厳しい規定をクリアした養蜂方法だけに与えられる名誉ある称号なのです。
その厳しい規定を一部ご紹介します。
養蜂する場所について
海抜1200m崖の上に設置
- 人の住む村から森まで4~6Km歩いて離れ、蜜蜂の巣を設置する地点を探すこと。
- 蜂の巣の場所は、海抜約1200mの崖の面が蜂にとって蜂の巣を設置するのに一番安全な場所である(しかし危険な場所のため収穫が最も難しくなる)
- 高い山岳地帯に住んでいる養蜂家は、蜜蜂が繁殖しやすいよう、一番高い木の上に蜂の巣を設置すること。
蜂の巣について
丸太をくりぬき、釘なしの巣
- 蜂の巣はリンデンの木を使って掘る事。リンデンは軽く、特定の臭いがないのでみつばちが巣をつくるのを邪魔しない。
- 丸太を縦半分に割り、中をくりぬく。外敵から守るため、上下の丸太を再度閉じた時にきちんとフィットさせること。
- 釘を使ってはいけない。(人工的なにおいを徹底的に排除)
収穫について
収穫は半分だけ、年に一度きり
- 収穫は年に一度だけ。秋の初めに収穫する。
- 収穫の際は卵型の特殊なナイフだけを使う事。
- 蜂の巣は設置した量の全部を収穫することを禁止する。
- 蜜蜂が冬を越せるよう、半分だけ収穫し、残り半分には触れてはいけない。
このように徹底的に人工的なものから隔離し、自然の環境にこだわった厳しい規定が課されるため最近ではこの伝統技術を引き継ぐ養蜂家が少なくなり、今では約120の養蜂家しか残っていません。
このJARAによるハチミツ生産技術は、ジョージア文化遺産保護庁から無形文化遺産に認定されています。